「JCSOS北陸信越地区セミナー」を開催しました
令和6年11月22日(金)にJCSOS北陸信越地区セミナー「海外危機管理ワークショップ(リスクと危機管理対策基礎)」が開催され、本学および他大学の教職員計21名が参加しました。特定非営利活動法人 海外留学生安全対策協議会(JCSOS)主催の地区セミナーに本学が協力する形で毎年開催されていましたが、コロナ禍により開催が見送られ、5年ぶりの開催となりました。
同セミナーは、本学の染矢俊幸理事・グローバル推進機構長の挨拶で始まり、続いてJCSOSアドバイザーの酒井悦嗣氏による「大学・学校の海外プログラムと安全配慮について」というテーマの講演が行われました。講演では、リスクマネジメント、最近の海外での事件・事故の事例、情報収集の方法、大学の責任について、具体的な事例を交えた解説が行われ、学生派遣に係る危機管理を考えるうえで、非常に参考となる内容でした。
講演後、4つのグループに分かれてワークショップが行われました。各グループには、渡航先国や派遣先大学、期間、引率の有無、参加人数、滞在方法、航空券の手配方法などが異なる設定が与えられ、「リスクの認知」「リスクへの対応」「渡航者への注意喚起」について検討しました。さらに、グループごとに議論をまとめ、学生に提供すべき情報や大学が準備しておくべき事項について発表と質疑が行われました。
最後の質疑応答では、コロナ禍前後での派遣留学に関わるリスクの変化について意見が交わされました。酒井氏は「紛争や経済格差による分断の影響で犯罪件数が増加している。従来とは異なるリスク対応が必要だ」と指摘し、「今回のワークショップで明らかにしたリスクを基に、大学の危機管理マニュアルを見直してほしい」と述べました。
セミナー終了後、参加者からは「リスクを具体的に洗い出すことで、学生指導や大学の事前準備を見直す大変貴重な機会となった」といった感想が寄せられました。
同セミナーは、コロナ禍後に初めて学生派遣に携わる教職員だけでなく、コロナ禍前から担当している教職員にとっても、大学の危機管理を改めて考える機会となり、大変有意義なものとなりました。
挨拶をする染矢機構長
ワークショップの様子