「JCSOS北陸信越地区セミナー」を開催しました
令和7年11月21日(金)にJCSOS北陸信越地区セミナー「海外危機管理ワークショップ(危機事象の発生と危機管理広報)」が開催され、本学および他大学の教職員計21名が参加しました。本セミナーは,特定非営利活動法人海外留学生安全対策協議会(JCSOS)主催の地区セミナーに本学が協力する形で毎年開催しているものです。
当日は、本学の坪井望副学長(国際交流担当)の挨拶の後、JCSOSアドバイザーの酒井悦嗣氏による「広報対応とその成功に向けて」というテーマの講演が行われました。講演では、まず大学における危機管理のポイントについて説明があり、その後危機発生時にどのように外部に情報を発信していくかについて、具体的な事例を紹介しつつ解説が行われました。予期せぬ危機事象が発生した際に、いかに適切かつ迅速に対応するかを考えるうえで、大変参考となる知見が提供されました。
講演後、3つのグループに分かれてワークショップが行われました。共通の検討課題として、過去に起こった事件をモデルとした事案が示され、「コンプライアンス」「説明責任」「情報開示」といった観点から、大学がどのように対応すべきかについて、グループごとに議論が行われました。その後、グループごとに議論の成果を発表し、酒井氏から講評が行われました。
その後、「情報発信を原因として生じる危機の予防に向けて」と題した講演の振り返りで、酒井氏より「平時から危機管理組織の強化のための持続的な努力が必要」「危機発生時は平時とは異なり、限られた情報と時間の中でBestよりBetterを選んでいかなければならない」などの指摘がありました。
講演後の質疑応答では、学生の海外派遣に関するリスクなどを中心に質疑が行われました。酒井氏からは、近年ホームステイ先でセクハラの被害を訴える学生が増えていることや、留学先で既往症が発症してトラブルになった事例などが紹介され、留学プログラムを主催する大学が注意すべきことなどについての情報提供が行われました。
同セミナーは、広報業務を担当する教職員に留まらず、学生の海外留学に携わる教職員や学生の生活支援を担当する教職員にとっても、危機にどのように備え、危機発生時にどのように対応するかを考える機会となり、非常に有意義なものとなりました。
挨拶をする坪井副学長
ワークショップの様子